2023年09月02日

方向感覚

太極拳の型を指導する際に、自分の体がどちらを向いているのか明確にしてもらうよう最近伝えている。人の立ち方にはクセがあって、前を向いて並行立ちで立っているようでも、つま先が内側や外側を向いていたり、片方がそうなっていたり、膝がつま先と別の方向を向いていたり、鼻先や目線が下がっていたりすると、ただ立っていてもどっちを向いているのか体全体として認識しづらいと思うからだ。

まずは真正面を向いて、体の先端が正面を向いていることを自覚する。立禅だったり、起勢だったり、正面を自覚してまっすぐ立つ。

そのうえで方向転換を含む型の手順を指導すると、足を置く位置が定まったりする。そしてぶれない体で転換できるようになる。これは投げの効き目に直結する。

闇雲に体を動かすと、方向感覚というか空間認識というか、それらが曖昧なままで右足はあちら、左足はこちら、手はこちらで目線はあちら、とバラバラになるのをよく見かけるから。

対人稽古では互いの正中線を合わせて立つが、私も代表から何度も直されてように、自分の正中線を認識しづらいうちは空いてのそれもわからないから、正中線がズレた状態で向かい合うことになる。わかっている人かるすると、正中線をずらして立たれると、次の攻撃や防御の対応が偏るから、いわばはじめから隙だらけになるんですね。

重力の真下方向を体感するにしろ、そういう取り組みは役に立つ。

昨日のレッスンはそんなことを少し話しました。
posted by ゆりか at 09:59| Comment(0) | 日記