
市内各地の高齢者施設、病院関連施設でもレッスンをさせていただいている。体に不具合を持っている方も多いので、対人練習などはできないが、長きにわたって共に練習を続けてきて、皆さんが年を重ねるごとに柔らかく動き、また明るく元気に笑ってくれることを嬉しく思う。
年を重ねて失うことは様々あれど、柔らかさや重力との調和、心身の快さはどんな身体条件だろうと深められるのだと、みなさんを通して検証できる。
施設により内容は違うが、武術の基本練習を、参加者の状態に応じてより負荷を減らして行うのに加えて、時にはゆっくり歩く練習もする。シャキシャキ歩くのではなく、一足ずつ確かに体重を感じて歩く。地に足が着くのを感じて歩く。杖を使っても、歩行器具を使ってでも、ふらついても、文句を呟きながらでも、ゆっくり歩く。
実はゆっくり歩くのは難しいのだ。慣れない速度に気持ちも筋肉も、バランスを失いフラフラするのがはじめは怖い。でもあえて練習していくと、週を追って変わって行く。ただ歩くことの大切さを味わう。
実感を伴う成長は、喜びをもたらすもの。倍以上も年の離れた方々が、時折子供のように声をあげて大笑いをする。
そんな一時が至福。そしてこんなお菓子まで頂戴している。ありがたし♪ヽ(´▽`)/