2017年12月04日

ある映画

10代から20代の頃、家でレンタルビデオやDVDにて映画をよく見ていた。

昔はよく、重いテーマ、身近にはないが恐怖を感じる人生のテーマを扱った映画を見る傾向があった。小説や映画でそれらについて疑似体験をし、どう感じ、どう心のなかで解決するのかを自問自答したものだ。

自分なりの答を見つけられず、ある種心の傷として保留にしたままの映画がいくつかあり、そのうちの一つを先日テレビで放映していた。

ベスト・キッドの続編にも主演したヒラリー・スワンクの熱演が評価された、ボーイズ・ドント・クライ。当時まだ耳慣れなかった性同一性障害と、閉鎖的な田舎町の偏見、鬱屈した人間の激しい暴力性を描いた、実際の事件をもとにして作られたショッキングな映画だ。

暴力に対する恐怖は勿論だが、暴力を行使する人間の内面をどう受け止めていいのか悩んだ。

代表から武道を学び、日々自分の体と内面と向き合い、想定として暴力に対応する術を学でいると、その裏にある普遍的な人間の内面を想像する機会が多い。

あの映画をはじめて見たときよりは、実際の暴力への対応力は増しているし、人の内面の暴力性を、今は受け入れている。そのためか同じ映画を観て、以前のような疑問と怒りと悩みは浮かばないことに驚いた。

ああいうことは、悲しいが毎日世界じゅうで起こっている。そして私自身も含めて、人間の内面には少なからず狂暴性がある。

それを踏まえた上で自分の内面をどうしたいのか、どう生活したいのか、日々空体道にいつもその答をもらっている。

修練を重ねる自分の心身の変化こそが、その答えなのだなと思う。

ある意味では強くなっているし、ある意味では弱くなっている。複雑でもあるし、単純化もしている。でも行きたい方向へ向かっているのは間違いない。

あの映画を見て、当時の自分と今の自分の違いを実感した。人は変わるものだな。
posted by ゆりか at 10:42| Comment(0) | 日記
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